バイナリーオプションで取引する上で資金管理は非常に重要な要素となります。
また、資金管理は、「バイナリーオプション」、「株」、「FX」など投資全般において基本中の基本です。
自己資金を管理しないまま取引をおこなった結果、あっと言う間に資金が無くなってしまうことはよくある話ですが、このような取引はギャンブル要素の強い無謀な取引と言ってもよいでしょう。
自己資金に対し大きな割合で取引をおこなうとメンタルのコントロールが難しくなり、正常な思考で売買判断をすることができなくなってしまいます。
投資の目的は資金を増やすことにありますが、取引において100%勝つことは不可能です。
勝ち負けを繰り返しながら時間の経過と共に資金を右肩上がりの状態にすることが理想で、それを可能にするために必要不可欠なことがまさに資金管理なのです。
ところで、皆さんは「マーチンゲールの法則」と言うものをご存知でしょうか。
カジノなどでは古くから必勝法とも謳われた非常に有名な手法で「倍賭け法」と言われることがあり、資金を確実に増やす方法としてバイナリーオプションにおいても活用する人がいるようです。
しかし「マーチンゲールの法則」は非常に大きなリスクを伴う手法で、おすすめできるようなものではありません。
今回は、この「マーチンゲールの法則」が、実は資金を増やすどころか破滅へ導く可能性も含んでいることについて解説していきたいと思います。
マーチンゲールの法則とは?
マーチンゲールの法則とは、「倍掛け法」とも呼ばれ、1回目の取引に負けたら2回目の取引で掛け金を倍にすることで、1回目の負けを取り戻すことを目的とした方法です。
2回目も負けたら3回目を2回目の倍、3回目も負けたら4回目を3回目の倍と勝つまで延々と繰り返します。
1回でも勝てばこれまでの負け分を取り戻すことができるため、絶対に負けることがないと言うわけです。
1回勝てば振り出しに戻り、再スタートとなります。
バイナリーオプションにおけるマーチンゲールの法則
バイナリーオプションでマーチンゲールの法則を使った取引をおこなった場合どうなるのでしょうか?
それでは、早速シミュレーションしてみましょう。
取引回数 | 取引金額 | 累計金額 |
---|---|---|
1回目 | 1,000円 | 1,000円 |
2回目 | 2,000円 | 3,000円 |
3回目 | 4,000円 | 7,000円 |
4回目 | 8,000円 | 15,000円 |
5回目 | 16,000円 | 31,000円 |
6回目 | 32,000円 | 63,000円 |
7回目 | 64,000円 | 127,000円 |
8回目 | 128,000円 | 255,000円 |
9回目 | 256,000円 | 511,000円 |
10回目 | 512,000円 | 1,023,000円 |
このように1,000円で始めた場合、10連敗すると1,023,000円の資金が失われる計算になりますが、勝った場合の利益額は10回目であろうと100回目であろうと常に1,000円です。
上記シミュレーションは、ペイアウト率2倍の場合ですが、1.9倍など倍率が下がるような取引になると必要となる金額はさらに増え、リスクもさらに高まることになります。
また、業者によって1回の取引金額に上限が設けられていることもあるため、途中で終了せざるおえないケースもあるでしょう。
マーチンゲールの法則が上手く機能している間は、資金も右肩上がりで伸びる傾向を見せますが、連敗が継続しても勝つまでやめることができないため、資金が底をつくまで連敗すると、一気に破綻してしまうと言う結果が待っています。
バイナリーオプションにおいて、上がるか下がるかの確率は50%になります。
ですが、あくまで1回、単体での取引における確立であって、負けた次の取引で必ず勝てると言うわけではありません。
コイントスをして表と裏が出る確率と同様に、回数が増えれば増えるほど確率は50%に収束していきますが、表が10回連続して出る可能性も当然あり得ます。
従って、バイナリーオプションにおけるマーチンゲールの法則の法則は、資金管理の考え方からもリスクが大きすぎると判断できます。
バイナリーオプションで効果的な資金管理とは?
バイナリーオプションで取引するにあたり、1回の取引に充てる金額は正常なメンタルを維持できる金額にする必要があります。
人によって異なりますが、資金に対して2%~5%が妥当ではないでしょうか?
この程度の比率であれば、そう簡単に破産することはありませんし、負けた場合の損失金額も多くないため、メンタルをコントロールできる範囲であると言えるでしょう。
資金管理はルールとして決める必要があり、必ず守ることが重要です。
例えば、朝の時点での資金に対し2%で計算した金額をその日における1回の取引金額と決めたとします。
口座残高が100,000円の場合、1回の取引金額は100,000円×2%=2,000円となり、その日の取引は2,000円でおこないます。
翌日の口座残高が150,000円になっていたら、150,000円×2%=3,000円となり、その日は3,000円で取引をおこなうと言うことになります。
このように、資金残高に合わせて取引金額を変える、また、口座残高が増えても2,000円を固定して取引をおこなってもよいでしょう。
自分のメンタルが制御できる範囲で取引をおこなうことが重要なポイントです。
バイナリーオプションでは必ず負けることがあり、さらには連敗することもあります。
ただし、取引の回数を重ねれば重ねるだけ勝率も50%に近づくことを知っていれば、資金管理と言う対策を取ることで、負けてもそれほど焦ることはなくなるでしょう。
そこに優位性の高い手法が加わり、勝率を上げることによって資金を増やすことが可能となります。
ただし、手法よりも優先しておこなうべきは資金管理であり、まずは、破産しないためにも絶対に資金を無くさないことが重要です。
マーチンゲールは危険!バイナリーオプションは資金管理が重要!
マーチンゲールの法則は負けないために考案された方法で無尽蔵に資金がある人にとっては非常に効果的です。
ですが、そのような人はいませんし、仮にいたとしても、無尽蔵に資金があるなら投資は必要ありませんよね?
リスクと言う点から考えるとマーチンゲールはあまりにも危険すぎるため、資金を限定して取引をおこないたい人にはおすすめはできません。
相場はどちらに動くか誰にも分かりませんが、過去チャートの傾向から動きを分析し、ある程度の確率で方向性を導くことは可能です。
この優位性を導くことができる点がギャンブルとは大きく異なる部分で、単に上がるか下がるかではないと言うことになります。
バイナリーオプションについても同様で、優位性の高いチャート分析を根拠としたエントリーをおこなうことで勝率を上げることが可能となります。
資金管理によってリスクを限定し、また、許容しながら、一方で勝率を上げる努力をすることが、投資で資金を増やす上でもっとも効果的と言えるでしょう。