バイナリーオプションの税金は確定申告で納めるバイナリーオプションで利益を得た場合、確定申告によって税金を納めることになります。

確定申告とは、個人が1年間に取得した利益を申告して税金を納めるための手続きで、2月16日から3月15日までの間におこないます。

全ての収入について確定申告が必要なわけではなく、利益が一定以上の場合に手続きが必要になります。

会社員などの給与所得者は20万円以上の利益がある場合に確定申告が必要です。

専業主婦、専業トレーダー、学生などは38万円以上の利益がある場合に確定申告が必要です。

国内業者と海外業者では税金の計算方法が異なる

バイナリーオプションで得た利益に掛かる税金は、取引したバイナリーオプション業者が国内か海外かによって税金の計算方法が異なります。

国内、海外バイナリーオプション業者における税金の計算方法について詳しく見ていきましょう。

海外バイナリーオプションは総合課税

海外のバイナリーオプション業者から得た利益は「雑所得」に分類されます。

法律で定められている所得の種類には、給与所得や不動産所得など全部で10種類あります。

雑所得は、他の9種類の所得のどれにも該当しない「その他」の所得のことです。

雑所得の例として、公的年金、非営業用の貸金の利子、本業以外の人が受け取る原稿料や印税などがあります。

雑所得に該当する海外バイナリーオプションによって得た利益は「総合課税」として税金を計算します。

総合課税とは、複数の所得をまとめて税額を計算する方法です。

総合課税の計算方法は以下のようになります。

(バイナリーオプションの利益を含む所得×税率)ー控除額=課税される金額

総合課税は、課税される所得金額によって税率と控除額が異なるのが特徴で以下のようになります。

・所得が195万円以下の場合、税率が5%、控除額は0円
・所得が195万円〜330万円未満の場合、税率が10%、控除額は9万7500円
・所得が330万円〜695万円未満の場合、税率が20%、控除額は42万7500円
・所得が695万円〜900万円未満の場合、税率が23%、控除額は63万6500円
・所得が900万円〜1800万円未満の場合、税率が33%、控除額は153万6000円
・所得が1800万円以上の場合、税率が40%、控除額は279万6000円

例えば、給与所得が400万円で海外バイナリーオプションの取引による利益が100万円の場合

(400万円+100万円)×20%−42万7500円=47万2500円

上記の金額が課税金額になります。

国内バイナリーオプションは申告分離課税

国内のバイナリーオプションの場合は「申告分離課税」として税金を計算します。

申告分離課税とは、会社から得る給料や不動産投資の賃料収入など、個人が得る他の利益とは分離して税金を計算する方法です。

申告分離課税が適用される国内バイナリーオプションの税率は合計20.315%です。

税率の内訳は、所得税が15%、住民税が5%、2013年から2037年までの間に加算される復興特別所得税が0.315%です。

具体的な税金の計算方法は、バイナリーオプションの利益から経費を控除した額に税率を掛けます。

例えば、国内バイナリーオプションの取引によって150万円の利益を出した場合、取引に必要なパソコンの購入やインターネットの接続料金などで40万円の費用が発生したとすると、課税される金額は22万3465円になります。

国内バイナリーオプションには優遇措置がある

国内のバイナリーオプションには「3年間の損失繰越」と言う優遇措置があります。

3年間の損失繰越とは、国内におけるバイナリーオプションの取引において損失を出した場合、3年を期間として翌年以降の確定申告で損失分を含めて計算することができる制度です。

例えば、国内のバイナリーオプションで取引を開始した後、1年目に60万円の損失を出し、2年目に40万円の損失を出し、3年目に100万円の利益を出した場合について考えます。

3年間の損失繰越の制度を利用しない場合は、3年目に出した利益の100万円分について課税されることになります。

損失繰越の制度を利用する場合、3年目の利益の100万円分に対して、1年目の60万円の損失と2年目の40万円の損失を計上することができます。

それによって、利益の合計金額が100−(60+40)=0円となり、税金が課されないことになります。

3年間の損失繰越の注意点は2点あります。

制度を利用するためには、損失しかない場合でも初年度から確定申告をする必要があります。

制度の対象となるのは国内での取引のみとなり、海外のバイナリーオプションは対象になりません。

バイナリーオプションの税金は経費を計上することで節税できる

バイナリーオプションで利益を出した場合の確定申告では、自分の所得を基準として課税金額が決まります。

所得が高いほど課税される税金も高くなりますが、経費を計上して所得の額を下げることができれば、課税される税金の金額を下げることができます。

バイナリーオプションの利益について確定申告をおこなう場合、取引のために支出した費用を経費として計上することで課税される金額を下げることが可能です。

例えば、バイナリーオプションで100万円の利益を出した場合、経費を計上しなければ100万円を基準に税金の金額が決まりますが、30万円分の経費が認められた場合、経費を差し引いた70万円を基準として課税額が決まります。

注意点としては、バイナリーオプションに関する全ての費用が経費に該当するわけではありません。

また、個々のバイナリーオプションの利用者の状況によって経費として認められるかは異なってきます。

バイナリーオプションの経費として認められる可能性のある費用の例としては、取引に使うパソコンの費用の一部、インターネット料金の一部、バイナリーオプションに関するセミナーの参加費などです。

まとめ

バイナリーオプションの税金は確定申告によって納めます。

バイナリーオプション業者が国内か海外かによって、税金の計算方法が異なるのが特徴です。

国内のバイナリーオプションの場合は、確定申告によって3年間の損失を繰り越すことができる優遇措置があります。

会社員などの給与所得者は20万円以上の利益がある場合、専業主婦や学生などは38万円以上の利益がある場合に確定申告が必要になりますが、バイナリーオプションに関する経費が認められれば所得から経費の分を差し引くことができます。

バイナリーオプションの税金の仕組みを知ることで無駄のないスムーズな納税に繋がります。

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